要塞が聳え立つ港町 アルメリア

スペイン

2026年5月

今年のヨーロッパ旅行では、スペイン南部アンダルシア地方の東端に位置するアルメリアという町を初めて訪れてみました。

アルメリア(Almeria)は観光地としての知名度は低いのですが、イスラム統治時代には港町として栄えていた歴史ある町です。レコンキスタ後の中世においては、大地震や度重なる海賊の襲撃により町が衰退してしまったこともあり、アンダルシア地方の有名な観光都市に比べると華やかさに欠けるところはありますが、イスラム統治時代に築かれた城塞アルカサバが町の背後に聳え立ち、そのふもとには趣ある旧市街が広がっています。

また、近年においては、ヨーロッパ最大の温室栽培による野菜の産地として経済的に潤っていることもあり、新市街も美しく整備されています。治安も良く、タパスバーやレストランも充実していて、とても居心地の良い町でした。

スペインの有名な観光名所は行き尽くした、という方におすすめしたい、アンダルシア地方の穴場です。

町の背後に聳え立つアルカサバ

アルメリアの一番の見どころは、町の北側の丘の上に聳え立つアルカサバ(Alcazaba de Almeria)と呼ばれる城塞です。

この城塞は10世紀中頃~11世紀のイスラム統治時代に築かれ、レコンキスタ後のキリスト教統治時代にも砦として使われました。

城塞内は、3つのエリアに分かれています。

イスラム様式のゲートをくぐって中に入ると、まず現れるのが、美しく手入れされた庭園のエリア。元々は、兵士の駐屯所だった場所ですが、今は、イスラム様式の庭園になっています。

そして、その奥にあるエリアは、イスラム統治時代に宮殿があった場所。

美しく修復された住居エリアとイスラム様式の庭園、そして、宮殿や浴場などの遺跡も残っていて、見どころたっぷりです。

そして、一番奥にあるのは、レコンキスタ後にキリスト教徒の王によって築かれたエリア。

同じ城塞内でも、イスラム統治時代に築かれたエリアと、キリスト教統治時代に築かれたエリアでは雰囲気が異なり、対比がとても面白いです。

アルカサバは小高い丘の上に立っているので、素晴らしい景色も楽しめます。

まるで万里の長城みたいに向こう側の丘まで城壁が続いている

こんなに見どころたっぷりなのに、なんと入場は無料なんですよ。

→ アルカサバのウェブサイトはこちら

アルメリア旧市街

アルメリアの旧市街はアルカサバの建つ丘の南側から東にかけて広がっています。

旧市街の中でも、港町らしい鄙びた風情が残っているのが、アルカサバのすぐ南に隣接しているアルメディナ地区(Barrio de la Almedina

アルメディナ地区にはカラフルで鄙びた雰囲気の家屋が並び、庶民的な雰囲気の飲食店が多いエリアです。

そして、このアルメディナ地区のすぐ東には、アルメリア大聖堂(Catedral de la Encarnacion de Almeria)が建っています。

16世紀に建てられたこの大聖堂は、海賊の襲撃から守るために、高い壁に囲まれているので、外から見ると、まるで要塞のよう。

内部見学は有料(€6)ですが、オーディオガイドを聴きながら、自分のペースで観て回ることができるようになっていて、とても見ごたえがあります。

→ アルメリア大聖堂のウェブサイトはこちら

そして、アルメリア大聖堂のすぐ北(アルカサバの東)には、市庁舎が建つコンスティトゥシオン広場(Plaza de la Constitucion)という美しい広場があります。

コンスティトゥシオン広場周辺には、たくさんのタパスバーが密集していて、賑やかなエリアです。

アルメリアの新市街

アルメリアはスペインの大都市からは遠く離れた田舎町ではありますが、温室栽培の野菜の産地として知られるアルメリア県の中心となる町で、経済的にも潤っており、新市街も美しく整備されています。

有名なブランドショップなども並ぶ商店街となっているのが、パセオ・デ・アルメリア(Paseo de Almeria)と呼ばれる通りです。

この通りの東側には、アルメリア中央市場(Mercado Central de Almeriaもあります。

とても清潔な中央市場

またアルメリア新市街の海沿いにはヤシの木が並ぶ遊歩道が、町の東にあるビーチまで続いています。

地中海に面した港町として築かれたアルメリアは、今現在も大型の貨物船やクルーズ船などが寄港する港町です。

港の一画には、20世紀初頭に築かれたケーブル・イングレス(El Cable Inglés)という鉄道桟橋が残っています。

今現在は桟橋としては使われていませんが、遊歩道・展望スポットとして、観光名所となっています。

アルメリアで食べた美味しいもの

アルメリアのタパス・バーは、ドリンクを注文すると、タパスが無料でついてきます。それも、お店が適当に見繕ったお通しのようなタパスではなくて、無料でついてくるタパスのメニューがあって、自分の好きなものを選べるようになってるんです。

Taberna Nuestra Tierra というタパスバーで食べた無料タパス

アルメリアには町のいたるところにタパスバーがあるのですが、コンスティトゥシオン広場(Plaza de la Constitucion)の近くのホベリャノス通り(Calle Jovellanos)には、良さげなタパス・バーがたくさん並んでいます。

私が特に気に入ったのが、Casa Puga というバル。

奥には着席して食事ができるエリアもあるのですが、カウンターでタパスをつまみながら立ち飲みするのがとっても楽しかったです!

Casa Puga のカウンターでいただいた白タパスと無料タパス

タパス・バーでは、もちろん、無料タパスだけじゃなくて、有料の小皿料理も注文できます。

Jovellanos 16というタパスバーで食べたサラダ風の一皿

アルメリアでは、どのタパス・バーやレストランで食べた食事も美味しくて、とてもレベルが高いな~と思いました。

そして、アルメリア滞在中にとても気に入ったのが、トスターダ(Tostada)と呼ばれるアルメリア名物の朝ごはん。

トスターダというのは、小さめのバゲット型のパンを半分に切って、トーストしたものに、すりおろした生のトマトをやオリーブオイルを塗って、チーズやハム、ツナなどをトッピングしたもの。

軽めのパンなので、とても食べやすく、香ばしく仕上がっています。シンプルなんだけど、これがとーっても美味しいんです。アルメリアのカフェやベーカリーで朝ごはんを食べに行くと、必ずこのトスターダがメニューに並んでいるんですよ。

アルメリアのおすすめホテル

アルメリアでは、Otel Gran Hotel Almeria というホテルに宿泊しました。

アルメリアの老舗ホテルなのですが、2025年に大規模な改修工事を終えてリニューアルオープンしたので、ホテル内の施設も客室もモダンで、とても快適に過ごすことができました。

このホテル、旧市街やアルカサバ、海沿いのプロムナードや商店街・市場など、アルメリアの主な観光スポットはすべて徒歩圏内。ロケーションも最高に便利で、このホテルに泊まって本当に良かったと思いました。

私たちが泊まったはシービューの客室にはバルコニーもついていて、海とケーブル・イングレス(桟橋)を見渡すこともできました。

ホテルのスタッフの方の応対も良く、おすすめのホテルです。

→ Otel Gran Hotel Almeria

アルメリアへのアクセス

  • マドリードから飛行機で約1時間15分
  • グラナダ (Granada) から高速バス(ALSA)で約2時間、もしくは鉄道で約2時間半
  • ムルシア (Murcia) から高速バス(ALSA)で約2時間45分
  • カルタヘナ (Cartagena) から高速バス(ALSA)で約3時間15分

アルメリアは高速鉄道が通っていないため、陸路でのアクセスはあまり良くありません。私たちはマドリードから空路でアルメリアへ入り、アルメリアに滞在した後は、高速バスで隣のムルシア地方へ移動しました。

将来的には、マドリードからムルシア経由でアルメリアまで、高速鉄道が運行する予定があるようです。

アルメリアの鉄道駅。鉄道駅のすぐ隣にバスターミナルがあります。

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