[2016年1月20日~30日 スリランカ旅行記⑧]
“聖地キャンディ” としてユネスコの世界遺産に登録されているキャンディの一番の見所は、キャンディ湖の湖畔に建つ仏歯寺と呼ばれるお寺です。
仏歯寺 (Temple of the Tooth) は、その名の通り、仏陀の歯が祀られているお寺。ここに祀られている仏陀の歯は、紀元前に火葬された仏陀(釈迦)の犬歯が、4世紀にインドからスリランカに渡って来たものだと言われています。スリランカに渡ってきた仏歯は当時シンハラ朝の都であったアヌラーダプラの寺院に祀られ、その後、都が移転される度に仏歯も新しい都へと移されていきました。そして、キャンディがシンハラ朝の最後の都となって以来、仏歯はキャンディのこの仏歯寺に祀られており、スリランカ各地から多くの人たちがこの仏歯寺に参拝に訪れます。
仏歯寺では、1日に3回 (5:30am、9:30am、 6:30pm) プージャと呼ばれる儀式が執り行われ、仏歯が納められた部屋の扉が開き、仏歯が入った金色の入れ物がお目見えします。私たちが訪れたのは、朝9時半のプージャが執り行われている時間帯。まるで日本の初詣のようにものすごい人出です。 お寺の周りの屋台では、お供え用の蓮の花が売られていて、参拝に来た人たちは皆美しい蓮の花を手にしていました。
お花を手にした参拝者と共に列に並んで進んで行くと、彫刻を施した入口が現れ、中に入ると、煌びやかな絵が描かれたトンネルのような通路が続きます。
そして、トンネルを抜けると、木造のお堂が現れます。
プージャの時間帯は、写真に写っている上半身裸の男性たちが、ものすごい音量で太鼓とラッパを奏でるのですが、これが物凄い迫力です!!
さて、肝心の仏歯が納められているのは、鎧戸が並んでいる2階のエリア。
階段を登って2階に上がると、祭壇のようなものがあり、その奥には金色の扉が。。。
あの金色の扉が開いて、仏歯を納めた金色の入れ物がお目見えするんです。
そして、その仏歯を納めた入れ物を拝むために、こんなにたくさんの人たちがここを訪れ、祭壇の前にお花をお供えして、扉が開くのを待っているんです。
仏歯を間近で拝むには、長い長い列に並ばなくてはなりません。私たちは、列には並ばずに、祭壇を見ただけでしたが、それでも十分にプージャの雰囲気を味わう事ができました。
仏歯寺は、かなり広いお寺で、境内にはこの他にもたくさんの見所があります。
今回、仏歯寺を訪れるにあたって、プージャの時間帯に訪れるべきか、プージャが行われていない時間帯に訪れるべきか、正直ちょっと迷っていたんです。というのも、プージャの時間帯は参拝の人で溢れているので、お寺をしっかり見学したり写真を撮ったりするには、プージャの時間は避けた方がいいのかな、なんて思って。。。
でも、結局、プージャの時間帯に訪れたのは大正解でした。仏歯寺は、建物や仏像を見学するというよりは、聖地としての雰囲気を肌で感じる所だと思うんです。お寺中に響き渡る太鼓とラッパの音と、蓮の花を手に参拝に訪れる多くの人々。。。プージャの光景はとてもパワフルで、私の脳裏にしっかりと焼き付きました。
最後に、前回のブログに載せ忘れてしまった物をひとつ。。。
こちらは、キャンディで見かけた「キャノンボール・ツリー」という珍しい木。
その名の通り、キャノンボール(砲丸)のような大きな実がぶら下がっています。実も面白いけど、花も大きくてとっても綺麗です。
さて、スリランカ紀行、まだまだ続きます。 次回は茶畑の広がるスリランカ中央高地です。
お楽しみに!
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