タスマニア西部 ゴードン川クルーズ

タスマニア州

2021年1月 タスマニア旅行

タスマニア西部のストローンまでやってきたら、何が何でも体験してほしいのが、ゴードン川のクルーズです。

ゴードン川 (Gordon River) は、タスマニア西部の広大な原生地域を流れる川。ゴードン川周辺は、完全な未開の地で、車道はもちろん、ウォーキングトラックでさえも通っていませんので、世界遺産にも指定されているこの原生地域へは、川からしかアクセスすることができないんです。

私が今回利用したゴードン川のクルーズツアーは、朝8時半にストローンの港を出発。

まずは、マッコーリー湾 (Macquarie Harbour) の入口であるヘルズ・ゲート (Hell’s Gates=地獄の門) へと向かいます。

湾の入口の真ん中に小さな島があって、島の左右2箇所に入口があるので、英語での表記だと Hell’s Gates と複数形になっているんですね。

ヘルズ・ゲートを通って、マッコーリー湾の外へ。。。 湾の外には、岩を積み上げて造った防波堤が続いています。

15年前に同じクルーズに乗った時は、波が荒くて、外海へ出ることはできなかったんです。さすがに、湾の外に出た時は少し揺れましたが、この日の海はとても穏やか。

暫く外海をクルーズした後、再びヘルズゲートを通って、マッコーリー湾に戻ります。

この後、船は、かなりスピードを出して、マッコーリー湾を縦断し、ゴードン川の河口へと向かいます。

途中、サーモンの養殖所を通過。

マッコーリー湾は、サーモンの養殖が盛んに行われているところなんですよ。

河口に近づくにつれて、海はさらに穏やかになり、遠くに見える山々がグラデーションになって、墨絵のように美しい!

ゴードン川の河口に到着して、湾から川に入ると、船は、ディーゼルエンジンから電気モーターに切り替え、川面を滑るように、ゆっくりと静かにクルーズしていきます。

ゴードン川を流れる水は、まるで紅茶のような赤茶色をしています。これは、この周辺に生えているボタングラスという植物から流れ出たタンニンという成分が川の水に含まれているため。

そして、この赤茶色の水を湛えた川の表面がガラスのように反射して、周りの原生林や空が川面に映りこむのです。

ツアーでは、ゴードン川のヘリテージ・ランディング (Heritage Landing)というスポットまでクルーズして、そこで陸地に上陸。ボードウォークの上を歩きながら、原生林の中を少し散策します。

ヘリテージ・ランディングの後は、再びゴードン川をクルーズしてマッコーリー湾に戻り、マッコーリー湾に浮かぶセーラ島 (Sarah Island) という小さな島を訪れます。

セーラ島は、1822年から1833年まで、英国の流刑植民地があった島。タスマニアの流刑植民地というと、ポートアーサーが有名ですが、セーラ島は、ポートアーサーが設立される前に流刑植民地として使われていた場所なのです。

島内には、流刑植民地だった頃の遺構が残っている。

とても景色の美しい島なのですが、当時は、オーストラリアに築かれた数ある流刑植民地の中でも、もっとも過酷な場所として知られていたんだそうです。

セーラ島を散策した後は、再び船に乗って、ストローンの港へ戻ります。

ストローンの港に帰着するのは、午後2時半ごろ。途中、ヘリテージ・ランディングからセーラ島へ向かう間に、ビュッフェのランチがふるまわれます。スモークサーモンや、チキンの他、サラダ系のものも種類が多くて、なかなか美味しいランチでした。

ゴードン川のクルーズツアーは、Gordon River CruisesWorld Heritage Cruises という2社によって行われています。私が利用したのは、Gordon River Cruises のほうですが、どちらの会社のツアーも評判が良く、訪れる場所も同じなので、出発時間や料金、座席の種類などを比べてみて、好みのほうを選ぶと良いと思います。

ちなみに、私が利用したGordon River Cruises社の船は、こんな感じ。

Gordon River Cruises社のクルーズでは、Main Deck Centre ($140)、Main Deck Window ($175)、Premier Upper Deck ($295) という3種類の座席があって、私が選んだのは、Main Deck Window です。

Premier Upper Deck (2階席)は食事の内容がMain Deck(1階席)より豪華なのですが、1階席の食事もそれなりに美味しかったし、眺望に関しては、1階席であっても、屋上のオープンデッキに自由に出ることができるので、私はメインデッキのチケットで十分だなと思いました。

ただ、万が一雨が降った場合は、屋上のオープンデッキに出ることもできないと思うので、私は窓側の席(Main Deck Window)を選びました。

最初にも書きましたが、ストローンにやってきたら、ゴードン川のクルーズはMUSTです。っていうかね、ゴードン川のクルーズに参加しないなら、わざわざストローンまでやってくる必要はないんじゃない?というのが私の意見。

今回は、雲ひとつない晴天で、お天気に恵まれましたが、逆に、雲があったり霧が出たりしていても、それはそれで、きっと幻想的で美しい写真が撮れるんじゃないかなあ~、と思います。

ただ、雨が降ると残念なので、やはり、できるだけ雨が少ない時期(オーストラリアの夏=日本の冬)に訪れるのがベストだと思います。下に、月別のストローンの降雨量や降雨日数、気温などの気象データのリンクを貼っておきますので、是非参考にしてみてくださいね。

→ ストローンの気象データ

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