2019年11月 南米旅行(ブラジル&チリ)④
ベロ・オリゾンテから高速バスに乗って約2時間、エスピニャソ山脈に囲まれた オウロ・プレト (Ouro Preto) の町にやってきました。

オウロ・プレトは、ブラジルがポルトガルの植民地だった18世紀に、ゴールドラッシュで栄えた歴史ある町。かつては、ミナス・ジェライス州の州都でもあったのですが、19世紀には金脈が枯渇し、1897年に州都がベロ・オリゾンテに移転。その後、オウロ・プレトの町は衰退の一途を辿りますが、それが故に、近代化を免れ、ポルトガル植民地当時の街並みがそっくりそのまま残ることになったのです。

オウロ・プレトの町は、1980年には、ブラジルで初めての世界遺産に登録され、今では、ブラジル有数の観光地となっています。
町の中心となるのが、チラデンテス広場(Praca Tiradentes)。

広場の名前にもなっているチンチラデスは、ブラジル独立運動の先駆者として、ブラジル国民に愛されているミナス・ジェライス州出身の英雄です。
チラデンテス広場の南端には、インコンフィデンシア博物館(Museu da Inconfidencia)が建っています。18世紀末~19世紀前半にかけて建造されたこの美しい建物は、かつては、庁舎や牢獄として利用されていました。館内では、主に、ポルトガル植民地時代の歴史に関する展示がされています。

チラデンテス広場から東西に向かって、山の谷間を縫うようにして、オウロ・プレトの町は広がっています。


町の中は、急勾配の坂道だらけ。。。


古~い石畳の道なので、ヒールのある靴だと危険! 歩きやすい靴が必須です。
商店などが多く賑やかなのは、チラデンテス広場の東側。

趣ある街並みに、レストランやショップなどの店舗が並び、散策がとても楽しいです。


一方、チラデンテス広場の西側は、店舗などは比較的少なく、住宅が多いイメージ。


地図を見てみると、かつての金鉱跡はチラデンテス広場の東側に点在しているので、東側は金鉱の労働力となっていた人たちが暮らしていたエリアで、西側は商業地として栄えていたエリアだったのかもしれませんね。
オウロ・プレトには、数えきれないくらいたくさんの教会が建っています。
数ある教会の中でも特に美しい外観を持っているのが、サン・フランシスコ・ジ・アシス教会(Igreja Sao Francisco de Assis)。

1766年から約30年かけて建てられたバロック様式の教会で、ブラジルを代表する彫刻家アレイジャジーニョの作品で飾られたファサードが見事です。
一方、教会内部の装飾が素晴らしいのが、ノッサ・セニョーラ・ド・ピラール教会(Basilica de N.S. do Pilar)。

1711年から約20年の年月をかけて建設された教会で、教会内部の装飾には、430kgの金が用いられています。

オウロ・プレトのゴールドラッシュは19世紀に終焉を迎えてしまいましたが、鉱物産業は、今でもこの地域の重要な産業です。オウロ・プレト周辺は、トパーズやガーネット、トルマリンといった貴石の産地としても有名で、町には、ジェムストーンを使ったアクセサリーのお店もたくさん並んでいます。
お手頃な値段のお土産としては、ソープストーンと呼ばれるすべすべした天然石を使ったアクセサリーや民芸品がおすすめ。サン・フランシスコ・ジ・アシス教会の前にあるコインブラ広場では、ソープストーンを使った民芸品の屋外マーケットが開かれています。

マグカップや鍋敷き、小物入れなど、可愛らしいデザインのものが多くて、ついつい欲しくなっちゃう!!

オウロ・プレトは食事もとっても美味しかったです。なかでも、特に気に入ったのが、Café Geraes いうお店。


お肉の下にあるのは、マッシュポテトではなくて、乾燥トウモロコシを粗く挽いた粉を使ったピューレです。アメリカ合衆国南部で食べるグリッツみたいな感じ。そしてサイドに添えられているのも、トウモロコシの粉を使ったポレンタフライみたいな揚げ物です。ピューレも揚げ物も、トウモロコシの粉なので、じゃがいもほど重くなく、優しい味。
このお店で食べたお料理は、ブラジルで食べた料理のなかで一番美味しかったです!!
オウロ・プレトでは、Pousada Solar da Opera という可愛らしいB&Bに泊まりました。



私たちが宿泊したのは、シンプルで小さめのお部屋でしたが、窓からの景色も素晴らしく。。。

町の中心チラデンテス広場から徒歩1分。B&Bのある通りには、レストランやショップもたくさん並んでいて、ロケーション的にもとても便利。おすすめのB&Bです!
オウロ・プレトは、ベロ・オリゾンテから日帰りでも来れますが、とても美しい町なので、是非是非1泊することをおすすめします。町の隅から隅まで網羅したわけではありませんが、私が歩いた範囲では、治安もまったく問題なく、安心して観光することができました。
オウロ・プレトへのアクセス
ベロ・オリゾンテから高速バスで約2時間。
オウロ・プレトのバスターミナルから町の中心のチラデンテス広場までは、徒歩約10分。
コメント
お久しぶりです。
旅行記をずっと拝見していましたが、外出も控えざるを得ないこの頃、テンションも下がり気味で、
ご無沙汰してしまいました。
これではいかん、また再び海外に行くのだ!とこちらにやってまいりました。
ブラジルには昨年の今頃に旅行されたのですね。
ブラジルというと私の頭の中はサンバの賑やかなリズムが鳴り響くのですが、
オウロ・プレトという町は落ち着いたヨーロッパ風の街並みで、
当たり前ですが、ポルトガルの小さな街って雰囲気。
イグアスの滝も見てみたいものです。
SOWHATさんの旅日記を拝見するのを励みにして 体力つけて再び海外渡航が
できるようになるのを待ちます!
kokoさん、お久しぶりです!
本当に、まさかこんなことになるとは、思ってもみませんでした。。。
オーストラリアは、私の住むビクトリア州だけ厳しいロックダウンが続いていたのですが、ようやく新規感染者数ゼロを達成することができて、今週からビクトリア州内の旅行が可能になりました。
再び海外渡航ができるようになるまでは、オーストラリア国内の旅行記をアップしていきたいと思ってますので、気晴らしに、またブログを覗きにきていただけると嬉しいです!