南イタリア絶景の町 トロペア

イタリア

2024年5月~6月 スペイン北部 + イタリア南部 + フィンランド

今回の旅でイタリアを訪れたのは、イタリア南部のカラブリア州を訪れるため。カラブリア州は、長靴型をしたイタリア半島の「つまさき」の部分にあたります。

カラブリア州の中でも、特にトロペア(Tropea)は、いつか行ってみたいとずーっと憧れていた場所。長年の念願が叶って、今回ついにトロペアを訪れることができました。

トロペアの町は、海沿いに連なる断崖絶壁の上にあります。

白砂のビーチと透明度の高い海、そして、海沿いに連なる断崖絶壁が作り出すダイナミックな景色は、絶句するほどの美しさ。

ティレニア海に面したカラブリア州には美しいビーチがたくさんありますが、トロペアは、美しい海とビーチに加え、旧市街の散策も楽しめるというところが最大の魅力だと思います。

崖の上の旧市街

トロペアの旧市街は、海を見下ろす高い崖の上にあります。

石畳の道に趣ある建物が並び

ブティックやレストランが並ぶ賑やかな通りもあれば

タイムスリップをしたような気分が味わえる鄙びた通りもあり

散策がとても楽しい旧市街です。

展望スポットからの絶景

断崖絶壁の崖の上にあるトロペアの町にはいくつもの展望スポットがあります。

特に素晴らしい景色が楽しめるのが、旧市街への入口にあるカンノーネ広場(Piazza del Cannone)という展望スポット。

遠方に見えている島はストロンボリ島

この展望スポットから下を見下ろすと。。。

素晴らしい景色でしょ?

この白砂のビーチから繋がった島とその上に建つ教会は、トロペアの象徴ともいえる景色です。

そして、南側に続く海岸線の景色も美しい!

この展望スポットは西に面しているので、夕日の観賞スポットとしてもおすすめです。

岩山の上の教会 Santa Maria dell’Isola

展望スポットから見えたあの岩山の上の教会サンタマリア・デッリ・イゾラ(Santa Maria dell’Isola)へは、崖下のビーチから徒歩でアクセスすることができます。

教会がたつ岩山は、かつては海に浮かぶ島だったが、今では陸続きになっている

この岩山の上の教会からの景色が、これまた絶景です。

教会自体はとても小さくて素朴な教会です。

そして、教会の裏には庭園があって、ここからの眺めがこれまた素晴らしいです。

ちなみに、教会に入るのは無料ですが、庭園に入るのは有料。庭園からの景色も美しいので、是非入場されることをおすすめします。

崖下に連なる美しいビーチ

トロペアの町がある崖の下には美しいビーチが連なっています。

教会の立つ岩山の北側には、お店などもなく、自然のビーチが続いています。

一方、教会の立つ岩山の南側には、海の家っぽい飲食店や有料のパラソルやチェアが並ぶビーチが続いています。

トロペアの町から崖下のビーチへは階段で行き来できるのですが、ほぼ垂直に切り立った崖に設置された階段なので、崖下のビーチから崖上の町まで登るのは結構しんどいです。

崖下にも舗装された道は走っていますので、もちろん車でアクセスをすることも可能なのですが、私たちはレンタカーをしていなかったし、わざわざタクシーを使うほどでもなかったので、徒歩で昇り降りしました。残念ながら、崖上の町と崖下のビーチを結ぶ路線バスは、走っていないようです。

トロペアの玉ねぎ

トロペアの名産物といえば、玉ねぎです。

トロペアの町を歩いていると、あちこちで鮮やかな紫色の玉ねぎが売られています。

キッチン付きのアパートメントに滞在していたので、私もこの玉ねぎを買って、毎日のように料理して食べてました。

甘くて、とっても美味しい玉ねぎです。キッチン付きの宿泊施設に泊まっていなくても、レストランでも必ずといっていいほどトロペアの玉ねぎを使ったお料理がありますので、トロペア滞在中には是非味わってみてくださいね。

トロペアの美味しいお店

トロペアはこぢんまりとした町なのですが、飲食店の数も多く、レストランの質も高かったです。滞在中に訪れた中で、特に気に入った店をご紹介します。

Peccati di Gola →お店のウェブサイトはこちら

旧市街の外の静かなエリアにあるパティスリー&カフェ。

店内のショーウィンドウには焼き菓子やパンがずらりと並び、屋外には飲食スペースもあります。滞在中は、ほぼ毎日、朝ご飯を食べに通ってました。何を食べても美味しかったのですが、特に気に入ったのが、このアラゴスタ。

アラゴスタ(Aragosta)というのは、パイのように層になったパリパリの生地の中にクリームを詰めたペイストリー。私は、アラゴスタが大好物なのですが、ここのは、カスタードクリームと生クリームを混ぜたような柔らかくて甘さ控えめのクリームが入っていて、感激の美味しさでした。

そしてね、店先のテラス席で座って、パンやペーストリーを食べながらコーヒーを飲んでると、必ずお店の人がおまけのお菓子を持ってきてくれるんですよ。

VICOLO34 →お店のウェブサイトはこちら

旧市街にあるシーフードがスペシャリティのレストラン。

フリットミスト(魚介の揚げ物)とイカのグリルを頼んで二人でシェア。

どちらも新鮮な食材を使っていて、火の入れ方も完璧でした。

そして、付け合わせには、トロペアサラダを注文。

トロペアサラダというのはトロペア名産の紫玉ねぎとトマトとオリーブを使ったシンプルなサラダ。さっぱりして、とても美味しかったです。

どのお料理もシンプルな調理法で、素材の良さを最大限に引き出してます。シーフードがスペシャリティのレストランだけあって、魚介の火の通し方がとても上手。サービスもとてもフレンドリーで、楽しく食事ができました。

Incipit →お店のウェブサイトはこちら

旧市街にあるエレガントなレストラン。

前菜1品、メイン1品、サイド1品を頼んで二人でシェア。

お魚のフリット。魚の種類はなんだったか忘れちゃいましたが、中はしっとり、外はカリッと仕上がっていて、とても美味しい。

牛肉のグリルは、お肉が柔らかくて、とても美味しかったです。上にちらしたヘーゼルナッツが良いアクセントになってました。うちでも真似したい。

そして、サイドディッシュは、やはりトロペアサラダをいただきました。

私たちはカジュアルな雰囲気のテラス席で食事をしましたが、店内は重厚感があってとてもエレガント。どのお料理もていねいに調理されていて、とても美味しかったし、お店の方も感じが良くて、とても気に入りました。

Porta Vaticana →お店のウェブサイトはこちら

旧市街の入口の展望スポットのすぐ近くにあるレストラン。

このお店はピザがとても美味しいと聞いてやってきたのですが、席に案内される前に「今日はピザができないんですけど、いいですか?」とのこと。(理由は聞かなかったけど、ピザ窯が壊れてたりしたのかな?)

ということで、代わりにパスタ(メカジキを使ったパッケリ)を注文。

ピザが食べられなかったのは残念でしたが、パスタもとても美味しかったです。

トロペアのおすすめ宿泊施設                                                  

Bizantini →ホテルの詳細はこちら

トロペアでは、Bizantini というキッチン付きの宿泊施設に5泊しました。

私たちが泊まった部屋は1LDKで、いわゆる日本でいうところのコンドミニアムってやつです。

キッチンには食洗機もあるし、鍋やフライパンなどの調理器具も新しくてピカピカのものが揃ってました。洗濯機もあるので、とても便利。

なんといっても掃除が行き届いていて、バルコニーの床までピカピカで、とても気持ちよかったです。モダンな建物なので、エレベーターがあるのも◎。

旧市街までは徒歩10分。旧市街までは平坦な道なので、簡単に歩けます。トロペアでキッチン付きの宿に泊まりたい場合は、おすすめです。

Labranda Rocca Nettuno →ホテルの詳細はこちら

キッチン付きにはこだわらず、旧市街にもビーチにもアクセスしやすいリゾートホテルに泊まりたい場合は、Labranda Rocca Nettuno というホテルが良さげでした。

このホテルは、トロペアの町(崖の上)にあるので、旧市街までアップダウンはなく、徒歩15分ほどでアクセスできます。かつ、崖下のプライベートビーチへもホテル内のエレベーターでアクセスできるようになっているんです。

崖上のホテルから崖下のプライベートビーチまで、ホテルのエレベーターで行き来ができるのがポイント高し。

トロペアでリゾート気分を味わいたいなら、このホテルがおすすめです。

トロペアからの日帰りエクスカーション

トロペア滞在中には、電車やボートツアーを利用して、ピッツォ(Pizzo)カポ・ヴァティカノ(Capo Vaticano)へも日帰りで訪れました。

→ ピッツォのブログはこちら

→ カポ・ヴァティカノのブログはこちら

この他にも、トロペアからは、ボートツアーを利用して、ストロンボリ島(Stromboli)を訪れることも可能です。

トロペアへのアクセス

飛行機を使う場合:

  • 最寄りの空港はラメツィア・テルメ空港。ラメツィア・テルメ空港へは、ローマやミラノからの便が飛んでいます。(夏季は欧州内の他の都市からも運航。)
  • ラメツィア・テルメからトロペアまで電車で約50分。(ラメツィア・テルメ空港からラメツィア・テルメ駅まではバスまたはタクシーで移動。)ただし、ラメツィア・テルメ⇔トロペア間の電車は、非常に本数が少ないです。
  • 私たちは、飛行機が到着する時間のタイミングが悪く、電車だとラメツィア・テルメ駅で2時間近く時間を潰すことになりそうだったので、空港からトロペアまでの送迎サービスを使いました。ラメツィア・テルメ空港からトロペアの宿泊先まで、車で約1時間強。値段は€75でした。(送迎サービスは宿に手配を頼みました。)

ナポリ方面から鉄道でアクセスする場合:

ナポリとカラブリア州南端のレッジョ・カラブリアを繋ぐ高速鉄道は、トロペアを通りません。なので、ナポリ方面からトロペアへ鉄道を使ってアクセスする場合は、ラメツィア・テルメで電車を乗り換える必要があります。ナポリ⇔ラツィア・テルメ間は、高速鉄道で約3時間。ラメツィア・テルメ⇔トロペア間は鈍行列車で約50分。ラメツィア・テルメ⇔トロペア間の電車は本数が非常に少ないので注意が必要です。

レッジョ・カラブリア方面から鉄道でアクセスする場合:

トロペア⇔レッジョ・カラブリア間は、本数は少ないですが、直通列車も走っています。直通列車を使った場合、トロペア⇔レッジョ・カラブリア間は約2時間。2nd クラスのみの鈍行列車なので、指定席はありません。

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