無料で楽しめる古代ローマ遺跡散歩

イタリア

2024年5月~6月 スペイン北部 + イタリア南部 + フィンランド

今回のローマ滞在では、18年ぶりに「コロッセオ」と「フォロ・ロマーノ&パラティーノの丘」を訪れました。

「コロッセオ」「フォロ・ロマーノ」「パラティーノの丘」の内部を見学するのは有料です。(18年前に訪れた時は、コロッセオの内部は有料でしたが、フォロ・ロマーノとパランティーノの丘に入るのは無料だったんですよ。)

もちろん、チケットを購入して内部を見学するのがベストなんでしょうけど、チケット代(€18~€24)を節約したいとか、そこまで遺跡に興味はないとか、内部見学をする時間がないとか、様々な理由で内部見学をしないことを選択される方も多いと思います。

たとえ内部見学をしなくても、コロッセオやフォロ・ロマーノの周辺は、ローマ観光にはかかせないエリアです。というのも、コロッセオの壮大な建物は外観だけなら誰でも自由に見ることができるし、フォロ・ロマーノに入らなくても一望できる展望スポットもあるし、そして、この周辺には無料で見ることができる古代ローマ遺跡が他にもたくさん点在しているんです。

ということで。。。「コロッセオ」と「フォロ・ロマーノ」に入場しなくても、短時間で手軽に古代ローマ遺跡を楽しめる散策ルートをご紹介したいと思います。

© OpenStreetMap contributors

まずは、メトロ(地下鉄)のコロッセオ駅から地上に上がり、コロッセオ(地図①)へ向かいましょう。

コロッセオ

コロッセオの前にあるコロッセオ広場には、西暦315年建造のコンスタンティヌスの凱旋門(地図②)が聳え立っています。

コンスタンティヌスの凱旋門

コロッセオ広場の向かいには、フォロ・ロマーノとパラティーノの丘が広がっています。フォロ・ロマーノとパラティーノの丘にはチケットを購入しないと入場することはできませんが、外からでも、ウェヌスとローマ神殿(地図③)はかなり間近に見ることができます。また、ここからは、ティトゥスの凱旋門(地図④)も遠方に見ることができます。

ティトゥスの凱旋門(中央) / ウェヌスとローマ神殿(右)

コロッセオ広場周辺を見学したら、フォリ・インぺリアリ通り(Via dei Fori Imperiali)という大通りを西に向かって歩きます。

カヴール通り(Via Cavour)との交差点を通り過ぎたら、フォリ・インぺリアリ通りから斜め右方向に向かって伸びるアレッサンドリーナ通り(Via Alessandrina)という遊歩道を歩きましょう。

この遊歩道の北側には、アウグストゥスの広場(地図⑤)トラヤヌスの市場(地図⑦)といった古代ローマの遺跡が並び、また、アウグストゥスの広場とトラヤヌスの市場の間には、騎士団の館(地図⑥)という中世に建てられた美しい建物もあります。

アウグストゥスの広場
トラヤヌスの市場(左) / 騎士団の館(右)

トラヤヌスの市場は、博物館にもなっていて、有料ではありますが中を見学することもできます。

遊歩道からこれらの遺跡群を見たら、再びフォリ・インぺリアリ通りに戻り、西へ向かって少し歩くと、再び右手に橋状の遊歩道があり、ここからは、トラヤヌスの広場(地図⑧)トラヤヌスの記念柱(地図⑨)を一望できます。

トラヤヌスの広場

橋上の遊歩道からトラヤヌスの広場と記念柱を見た後は、フォリ・インぺリアリ通りの南側へ渡り、サン・ピエトロ・イン・カルチェレ通り(Via di San Pietro in Carcere)へ入ります。ここからは、フォロ・ロマーノのカエサルの広場(地図⑩)周辺を一望することができます。

カエサルの広場(フォロ・ロマーノ)

ここから、カンピドリオ広場に向かって、サン・ピエトロ・イン・カルチェレ通りの坂道を登っていくと、フォロ・ロマーノを一望することができる展望スポットに到着。ここからは、フォロ・ロマーノのセプティミウス・セウェルス帝の凱旋門(地図⑪)や、サトゥルヌスの神殿(地図⑫)をかなり間近に見ることができます。

セプティミウス・セウェルス帝の凱旋門(フォロ・ロマーノ)
サトゥルヌスの神殿(フォロ・ロマーノ)

この周辺は、カピトリーノの丘と呼ばれる高台になっていて、視界を遮るものがないので、フォロ・ロマーノの素晴らしい景色が楽しめますよ。

歩き始めてからここまでの距離は、約2キロ。最後の部分は少し登り坂になりますが、それ以外はずっと平坦で歩きやすい道です。

古代ローマの遺跡散策を終えた後は、カンピドリオ広場周辺の中世の建造物や、ヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂などを訪れるとよいでしょう。

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