ウズベキスタン旅行記④ 旅行時期:2019年9月下旬
ウズベキスタン西部のヒヴァに2泊した翌日は、高速鉄道で6時間かけてウズベキスタン中部にある古都ブハラ (Bukhara) へ移動。
ヒヴァ⇔ブハラ間の高速鉄道は、2019年に開通したばかりの新しい路線です。ブハラ⇔タシケント間を走るアフロシヤブ号のようなモダンな車両ではなく、ちょっぴりレトロな車両なのですが、時間の遅れなどもなく、快適に移動することができました。
ザラフシャン川流域のオアシス地帯に位置するブハラ (Bukhara) は、古代からシルクロード上の要所として栄えた歴史ある町。9世紀後半にイラン系サーマーン朝の首都となり、商業的にも文化的にも、中央アジアを代表する都市となりました。その後、13世紀前半には、モンゴル帝国のチンギス・ハンにより町が破壊されてしまいますが、徐々に復興し、16世紀後半~19世紀後半にかけてはブハラ・ハン国の首都として再び繁栄の時を迎えます。この時代に、ブハラは、イスラム教世界にとって重要な宗教都市となり、数多くのモスクや神学校が建設されました。
ブハラは、今回訪れたウズベキスタンの町の中で、最もシルクロードらしさを感じることができた町でした。
ブハラの旧市街は、ヒヴァの旧市街よりもずっと広いですが、ほとんどの見どころは、徒歩で見て回ることができます。
カラーン・ミナレット (Kalon Minaret) とカラーン・モスク (Kalon Mosque)
1127年に建設されたカラーン・ミナレットは、その高さ46.5メートル。ブハラのランドマークとも言える建造物です。かつては、受刑者をこのミナレットの上から投げ落として処刑したのだとか。。。
ミナレットにはタイルなどの派手な色合いの装飾はないのですが、表面に、緻密な模様が施されていて、とても美しい!
夜になりライトアップされると、表面の模様が美しく浮かび上がります。
カラーン・ミナレットの隣に建つカラーン・モスクは、1万人もの信者が礼拝することができるという巨大なモスクです。
もともと建っていたモスクは、13世紀にチンギス・ハンにより破壊されたため、現在の建物は16世紀に建てられたものです。
ミル・アラブ・メドレセ (Mir-i-Arab Medressa)
カラーン・モスクの向かい建つミル・アラブ・メドレセは、16世紀前半に建てられた由緒あるメドレセ(神学校)です。今現在も神学校として使われているため、内部の見学はできません。
ウルグベク・メドレセ (Ulugbek Medressa) とアブドゥールアジス・ハン・メドレセ (Abdul Aziz Khan Medressa)
ウルグベク・メドレセは、1417年に建てられた中央アジアで最も古いメドレセです。ウルグベク・メドレセの向かいには、16世紀に建てられたアブドゥールアジス・ハン・メドレセが建っています。どちらのメドレセも、現在は神学校としては使われておらず、内部には、土産物屋が並んでいます。
アルク城 (Ark)
歴代のハン(君主)の居城だった城。現在城内に見られる建造物は、16世紀~18世紀にかけて建てられたものですが、この場所に最初に城が築かれたのは、5世紀~6世紀頃と言われています。
マゴキ・アッタリ・モスク (Maghok-i-Attar)
中央アジアで最も古いモスク。長い間地中に埋もれていたこのモスクは、1930年代に発掘されました。モンゴル軍によって破壊されないように、ブハラの人たちがモスクの建物を地中に埋めて隠したという言い伝えがあるそうです。
ラビハウス (Lyabi-Hauz)
17世紀前半に造られた貯水池。貯水池を取り囲む広場にはチャイハナ風レストランがあり、池の周りには緑も多く、地元の人たちの憩いの場となっています。
ナディール・ディヴァンベギ・メドレセ (Nadir Divanbegi Madressa)
ラビハウスの東側に建つ美しいメドレセ。偶像崇拝を禁止するイスラム教の神学校でありながら、正面のアーチには鳳凰の絵が描かれています。もともとは、キャラバンサライ(隊商の宿)として建てられたためではないかと言われています。現在は神学校としては使われておらず、内部には土産物屋が並んでいます。
チャル・ミナル (Char Minar)
旧市街の中心からは少し離れた住宅街の中にある可愛らしい建物。19世紀初頭に、メドレセの門番小屋として建てられたもので、4本のミナレットがついています。
タキ (Taki)
タキというのは、交差点をドーム型の屋根で覆った、アーケード状のバザールです。ブハラ旧市街には、タキ・サラフォン (Taki-Sarrafon)、タキ・テルパック・フルション (Taki-Telpak Furushon)、タキ・ザルガロン (Taki-Zargaron)という3つのタキがあり、手工芸品などのお店がずらりと並んでいます。
ブハラの町では、お買い物がとてもとても楽しいです。
単なる土産物屋よりも、スザニ刺繍の店、陶器の店、刃物の店、といった具合に、専門店が多く、職人さんが実際にそこで作っていたりするんです。
ブハラ旧市街は、飲食店も充実していて、食事も美味しかったです。伝統的なウズベキスタン料理のお店だけでなく、お洒落なカフェもあったりするんですよ!
観光で歩き疲れた時に、こういうお洒落なカフェで一休みできるのは、とても嬉しかったです。
ブハラには2泊して、最終日は夕方の出発だったので、丸2日間ほど時間があったのですが、世界遺産の町だけあって、歴史的建造物もたくさんあるし、旧市街の裏道散策も楽しかったので、あともう1泊しても良かったかなあ、なんて思います。
ブハラで泊まった宿
ブハラでは、As-Salam Boutique Hotel というホテルに泊まりました。
明るくて、清潔な宿で、旧市街のラビハウスのすぐ近くにあるので、観光にもとても便利。
おすすめのホテルです。
→ As-Salam Boutique Hotel(Booking.com で予約できます)
ブハラへのアクセス
ヒヴァから: 高速鉄道で約6時間
サマルカンドから: 高速鉄道アフラシャブ号で約1時間半
タシケントから: 高速鉄道アフラシャブ号で4時間弱
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