エレガントなバロック建築の町 レッチェ

イタリア

2017年5月~6月 ヨーロッパ旅行

南イタリアのサレント半島は、ブーツ型をしたイタリアの「かかと」の部分にあたる半島です。オリーブ畑が延々と続くサレント半島の内陸部に位置するレッチェ (Lecce) は、16世紀~18世紀にかけて建てられたバロック建築で埋め尽くされた美しい町です。

美しい建物に囲まれたドゥオーモ広場

レッチェの旧市街の中でも、特に美しいのが、ドゥオーモ広場です。

lecce 1a piazza duomo

バロック様式ならではの彫刻がたくさん施された美しいドゥオーモ。

lecce 1b duomo

内部もとても厳かです。

lecce 1c duomo inside

ドゥオーモの隣には、鐘楼が空高く聳え立っています。

lecce 1d duomo tower

この鐘楼もドゥオーモと同時期に建てられたもの。高さ約70メートルのこの鐘楼は、レッチェの旧市街の中でも一際目立つランドマークとなっています。

ドゥオーモ広場には、エピスコピオ(司教の館)とセミナリオ(神学校)という2つの美しい館も建っています。

lecce 1e seminario

セミナリオ

これらの美しいバロック様式の建物でぐるりと囲まれたドゥオーモ広場は、思わず息を呑む美しさです。

 

蜂蜜色のレッチェ石

レッチェの旧市街は、蜂蜜色の石でできたバロック建築で埋めつくされています。

lecce 2a street

lecce 2b street

lecce 2c street

レッチェのバロック建築に用いられているこの蜂蜜色の石は、この地方で採掘されるレッチェ石という石灰岩。レッチェ石は、柔らかくて加工しやすいため、複雑で細かな彫刻を多用するバロック建築にはもってこいの石だったんですね。

 

美しいバロック建築の教会が一杯!

レッチェの旧市街には、数え切れないほど多くのバロック様式の教会が建っています。

Chiesa di Santa Maria di Constantinopoli

Chiesa di Santa Maria di Constantinopoli

 

Chiesa di San Matteo

Chiesa di San Matteo

 

Chiesa di Santa Chiara

Chiesa di Santa Chiara

レッチェのバロック建築は、非常に複雑で繊細な彫刻が施されているんです。窓枠の飾りや柱飾りなど、よく見てみると、一つ一つ違うものが彫刻されていたり、同じ人の顔でも表情が違ったりするんですよ!

数多くの教会の中でも、ファサードの彫刻が最も派手派手なのが、Basilica di Santa Croce という教会。

By Tango7174 - Own work, GFDL, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14639639

By Tango7174 – Own work, GFDL, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=14639639

私たちが訪れた時は、ファサードの修復中で外部は覆われていたので、見ることができたのは内部だけ。。。

Basilica di Santa Croce

Basilica di Santa Croce

ちょっぴり残念でしたが、内部もとても美しい教会でした。

 

城塞と3つの城門

レッチェの町にバロック建築をもたらした神聖ローマ皇帝カール5世は、オスマントルコ軍の侵略から町を守るため、レッチェの町に城塞と城壁を築きました。レッチェの旧市街には、3つの城門と城塞が今でも残っています。

ルディエ門 (Porta Rudiae)

ルディエ門 (Porta Rudiae)

 

ナポリ門 (Porta Napoli)

ナポリ門 (Porta Napoli)

 

サン・ビアジョ門 (Porta San Biagio)

サン・ビアジョ門 (Porta San Biagio)

 

カール5世城 (Castello di Carlo V)

カール5世城 (Castello di Carlo V)

これらも、やはり、蜂蜜色のレッチェ石で造られています。美しいですね!

 

古代ローマ時代の遺跡

レッチェの旧市街に並んでいるバロック様式の建造物は、16世紀~18世紀に建てられたものですが、レッチェの町の歴史は、それより遥か前の古代ローマ時代にまで遡ります。

レッチェ旧市街のサントロンツォ広場の一画に残っているのが、古代ローマ時代の「円形闘技場」の遺跡です。

lecce 5a roman ruin

lecce 5b roman

20世紀に入ってから発見されたこの遺跡は、現在でも地上に現れているのは全体の25%に過ぎません。この円形闘技場は、西暦1~2世紀頃に造られたもので、2万5千人の観衆を収容することができたと考えられています。

そして、こちらは、やはりレッチェの旧市街に残る古代ローマ時代の屋外劇場の遺跡。

lecce 5c roman theatre

このローマ劇場は、西暦1年頃に造られたもので、収容人数5000人以上だったと考えられています。

こんな遺跡が町のど真ん中にあるって、すごいですね!

 

夜の街歩きも楽しいレッチェ

夜間照明やライトアップに照らされたレッチェの街並みは、とてもロマンチック!

lecce 6a night

lecce 6b night

暗闇に浮かび上がるバロック建築には、昼間とはまた違った趣きがあります。

レッチェの旧市街は、夜になると、路地にレストランやバーのテーブルが並び、食事やドリンクを楽しむ人たちで賑わいます。

lecce 6c night

治安も良いので、心置き無く夜の街歩きを楽しむことができるのが嬉しい!

 

レッチェの町は、とてもエレガントな町。町を歩く人たちもファッショナブルだし、センスの良いショップもたくさんあります。「イタリアは、南へ行くほど貧しくなる」と言いますが、そんな言葉はレッチェには全く当てはまりません!南イタリアのオススメの町ですよ。

レッチェへのアクセス

南イタリアのプーリア州には、バーリとブリンディシという2つの主要空港があり、ヨーロッパ主要都市もしくはローマから飛行機が就航しています。

ブリンディシ鉄道駅からレッチェまでは、鉄道で約30分。バーリ中央駅からレッチェまでは、鉄道で約2時間。

レッチェのあるサレント半島には、ガリッポリやオートラントといった魅力的な町も多いので、レッチェをベースにしてサレント半島を回る旅もおすすめです。

→ レッチェのオススメ宿はこちら

 

コメント

  1. koko より:

    kokoです。
    プーリアの話をしたく続けてコメントしてしまってもご迷惑ではないでしょうか?。

    私達は日本からその日に着けるようローマ乗り換えでブリンディシ空港からレッチェに入り3泊しました。
    小さな町なのにたくさんの観光客であふれていて驚きました。
    日本ではほとんど知られていないのに・・

    ナポリ門の夾竹桃は綺麗でしたね。
    日本ではこのように仕立てられた夾竹桃をみることは少ないので。

    レッチェで有名なお菓子屋さんのアイスクリームは召し上がりましたか?
    私達も食べたのですがちょっと甘く(外国ではこのくらい普通ですよね?)、量も多すぎて(笑い)

    レッチェは趣のある素敵な街でした。
    また再訪できたらと思っています。

  2. sowhat より:

    kokoさん、もちろんコメント大歓迎です!
    Nataleというお店のジェラートですよね? 私が食べたのは、甘すぎるということはなく、美味しかったですよ!
    (それとも、オーストラリアに住んでいるから、甘い味に慣れてしまっているのか。。。笑)
    レッチェは、エレガントで素敵な町ですよね。私もとても気に入りました。

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