2010年11月 アメリカ合衆国 [4]
ずーっとずーっと行きたかった、念願の アンテロープ・キャニオン (Antelope Canyon) へ、ついに行ってきました。
アンテロープ・キャニオン は、アリゾナ州北部のペイジ (Page) の町のすぐ近くにある渓谷です。浸食によって造られた素晴らしい景観が楽しめる場所なのですが、ナバホ族居留地の中にあるため、国立公園や国定記念物にはなっておらず、ナバホ族によって管理・運営されています。
アンテロープ・キャニオンへのアクセスポイントは２箇所あり、ペイジの町から車で東に6キロ程走っていくと、道の右手に Upper Antelope Canyon が、左手の Antelope Point Marina へ続く道を少し行ったところに Lower Antelope Canyon があります。
さて、Upper と Lower の違いですが。。。
Upper は、渓谷の入り口と渓谷の底面が同じレベルで平らなので、歩きやすいため、より人気があるそうです。 また、夏期の太陽が高く上がる時期には、太陽の光がスポットライトのように渓谷の間から入ってくるので、その景観を求めて訪れる人も多いようです。
一方、Lower は、地表よりも低い位置に渓谷の底面があるため、地表から地下に向かって階段で渓谷を降りていかなければなりません。 また渓谷内部も、Upper より狭く入り組んでいて歩きにくいらしいのですが、こちらのほうが面白いという意見もあるようです。
どちらにするかかなり迷ったのですが、今は夏ではないので、Upperの太陽の光がスポットライトのように入ってくる景観を見ることはできないし、平面を歩くUpper よりも、アップダウンのあるLower のほうが面白いかな～と思い、私たちは Lower のほうを選びました。
Lower Antelope Canyon の駐車場からは、ナバホ族のガイドに先導されて、徒歩でアンテロープキャニオンへの入口へと向かいます。（この日は30分ごとに10人弱のグループで出ていました。）
駐車場から少し歩いていくと、岩場が見えてきました。
そして、ガイドが、この幅30センチ程の岩の割れ目を指差して、ここが渓谷の入り口だと言って、この割れ目の中を降りていくではないですか！
え～っ！ こんなに狭いところを降りていくの～？！
閉所恐怖症ぎみの私は、この瞬間に Lower を選んだことを大後悔。 思わず引き返そうかとも思ったけど、高い料金も払った後だし。。。と、ドキドキしながらガイドについて進んでいくと、割れ目の中に階段があって、意外と簡単に入っていくことができました。
そして、渓谷の中へと足を踏み入れた瞬間に、先ほどの後悔は吹っ飛んでしまいました。
なんて、美しい。。。
今、入ってきた割れ目を見上げると、こんな感じ。
ここから、さらに細い渓谷を下へ降りていきながら先へと進んでいきます。
この美しい渓谷は、鉄砲水と風による侵食によって創られたもので、このような渓谷のことを、スロットキャニオンというそうです。
頭上の岩の割れ目から入ってくる光が複雑な形に侵食された岩を照らすことによって出来る陰影が、それはそれは美しい。
今までアンテロープキャニオンの美しい写真を見たことはあったけれども、まさか本当にこんなに美しいとは。。。
正に自然の芸術です。
最後は、この階段を登って、地表へと出ます。
あ～、本当に美しくて幻想的で、感動しました。
Upper のほうには行っていないので比べることはできませんが、歩くのもそれほど大変ではなかったし、迷路のような複雑な狭い渓谷の中を進んでいくのは、とてもスリルがあって楽しかったので、Lower を選んだことには大満足でした。
（注： 現在は、入口と出口が逆で、最初に鉄製の長い階段を降りて渓谷内に入り、最後に割れ目から出てくるようです。
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