チベット仏教の聖地「ボダナート」と ヒンズー教の聖地「パシュパティナート」

ネパール

旅行時期:2018年11月  中国&ネパール


カトマンズの中心から6キロほど東には、ボダナートというチベット仏教の聖地と、パシュパティナートというヒンズー教の聖地があり、双方とも、ユネスコの世界遺産に登録されています。

チベット仏教の聖地 ボダナート

現在のネパールの宗教構成は、ヒンズー教徒が約8割、仏教徒は約1割と、圧倒的にヒンズー教徒の方が多いのですが、北インドで発祥した仏教は古くからカトマンズ盆地へと伝わっていました。

カトマンズ盆地の仏教徒は、主に、ネワール仏教とチベット仏教を信仰しています。ネワール仏教というのは、インドから渡ってきた仏教にヒンズー教の要素を取り入れて発展したネパール独自の仏教です。一方の、チベット仏教は、その名の通り、インドからチベットへ渡った仏教がチベットで発展した仏教です。

インドとチベットを結ぶ交易の中継地だったカトマンズ盆地には、ボダナート (Boudhanath) というチベット仏教の聖地があり、南アジア最大と言われる巨大な仏塔が建っています。ボダナートの起源は定かではないのですが、5世紀頃ではないかと言われています。

高さ約36mの巨大仏塔は圧巻!

 

仏塔の周りを囲むように、趣ある建物が並んでいる

 

巡礼者は、仏塔の周りを時計回りに歩く

 

回転させた数だけ経を唱えるのと同じ功徳があるとされるマニ車

 

1950年以降、中国に侵攻されたチベットから亡命してきた人たちがボダナート周辺に住むようになり、現在では「リトル・チベット」とも呼ばれています。

巨大仏塔の奥に広がるボダナートの町には、幾つものゴンパ(僧院)が点在し、えんじ色の袈裟をまとった僧侶をあちこちで見かけ、ネパールにいながらにして、チベットの文化に触れることができる、とてもユニークな場所となっています。

美しいチベット様式の僧院(ゴンパ)

ボダナートへは、カトマンズの中心から東へ約6キロ。タクシーで300〜500ルピー程度です。ボダナートの入場料は400ルピーです。巨大仏塔から離れた場所にある僧院などを回った後に再び仏塔のエリアに入ろうとすると、チケットを見せるように言われる場合がありますので、入場後もチケットは無くさないようにしましょう!

 

ヒンズー教の聖地 パシュパティナート

ボダナートから2キロほど離れた場所には、パシュパティナート(Pashupatinath)というネパールで最も重要なヒンズー教寺院があります。

Thapa.laxman [Copyrighted free use], from Wikimedia Commons

パシュパティナートは、ネパールのみならずインドからも巡礼者が訪れるヒンズー教の聖地です。ここも世界遺産に登録されているのですが、私はあえてこの寺院は訪れませんでした。

というのも、ここには、ヒンズー教徒が荼毘に付される火葬場があるのです。それも、多くの人がいる目前で荼毘に付され、火葬場の前を流れるバグマティ川に灰が流されるのだとか。。。

亡くなった方が荼毘に付されるところを見たくはない、と思ったので、私は訪れなかったのですが、パシュパティナートを訪れる場合は、ボダナートから歩いても行けるようです。ちなみに、パシュパティナートの入場料は1000ルピー。寺院内にはヒンズー教徒以外は入れませんので、寺院の周辺と火葬場のみの見学となります。

 

パシュパティナートは行かなかったのでわかりませんが、ボダナートは、チベット仏教に触れることができるので、絶対おすすめ!私は午後の早い時間に訪れたのですが、夕方に訪れると巡礼者が多く、より聖地らしい雰囲気が味わえるようです。

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