2016年5月25日〜6月3日 イギリス [10]
エディンバラ (Edinburgh) は、とても起伏が多い町。
上の地図は、エディンバラの町の成り立ちを簡潔に示したものなんですが、エディンバラの旧市街は、鉄道の線路に沿って東西に細長く延びています。
この線路が通っている場所は、深い谷状になっていて、つまり線路は谷底を走ってます。で、線路の北側のニュータウンと南側の旧市街は、何本かの橋で繋がっています。
旧市街の目抜き通りとなるのが、ロイヤルマイル (Royal Mile) と呼ばれる通り。旧市街の西端にあるエディンバラ城と、東端にあるホリールード宮殿を結ぶ道で、距離にして丁度1マイル(約1.5キロ)なので、ロイヤルマイルと呼ぶんですね。
ちなみに、このロイヤルマイルというのは、この道の正式な名前ではありません。正式には、お城から宮殿まで Castlehill, Lawnmarket, High Street, Canongate, Abbey Strand と道の名前が変わっていくんですが、これらの道を全部総称して、ロイヤルマイルと呼んでいます。
ロイヤルマイルは、エディンバラにやって来たら、必ずここは歩かなきゃ!っていう観光名所。エディンバラらしい煤けた黒っぽい石で出来た建物がずらりと並んでいます。
そして、このロイヤルマイルの東端にあるのが、ホリールード宮殿 (Holyrood Palace)。
この宮殿は、もともとここに建っていたホリールード修道院 (Holyrood Abbey) のゲストハウスだった建物を16世紀に改装して宮殿にしたもの。この頃になると、スコットランド王国の王は住みにくいエディンバラ城を離れ、このホリールード宮殿に住むようになっていたんたんだそう。そりゃそうだわ。あんな岩山の上の要塞みたいなところより、こっちのほうがいいよね。
さて、旧市街の北側の線路のある場所は深い谷になっていると書きましたが、実は、ロイヤルマイルの南も、地形が低くなっています。つまり、ロイヤルマイルが走っている場所は、山の尾根状態になっているんです。ロイヤルマイルの両側が谷になっているので、外敵が攻めてきにくいっていう訳ですね。
そんな場所にあるので、ロイヤルマイルの両側には、所々に ~ Close とか ~ Wynd という名前が付いた、まるで抜け道のような細い階段の路地が見られます。
中世の雰囲気が残った路地がいくつもありますので、歩いてみると楽しいですよ。
ロイヤルマイルからエディンバラ城へ入る手前にあるキャッスルウィンド (Castle Wynd) という細い路地を南へ下っていくとグラスマーケット (Grassmarket) と呼ばれる広場に出ます。
グラスマーケットは、14世紀から19世紀にかけては市場が開かれていた広場。牛や馬などの売買もこの広場で行われていました。そして、何と、罪人の公開処刑もこの場所で行われていたんだそう。そんな血生臭い歴史もある広場ですが、今ではパブやビストロ、カフェなどが並ぶ賑やかな広場となっています。グラスマーケットはエディンバラ城の真下に位置しているので、ここから見上げるエディンバラ城は迫力満点!キャッスルロックのゴツゴツとした岩肌も手に取るように見えて圧巻です。
エディンバラの旧市街は、その地形の特徴から、道が平行に走っていて、その間が階段や坂道、橋などで繋がっています。ヨーロッパの典型的な旧市街のように迷路状になっていないので、迷ったりすることもないし、旧市街もそんなに広くないので、簡単に歩いて回ることができます。起伏がある地形なんですが、便利な場所に橋がかかっていたりして、意外と楽に歩けちゃうんです。
とっても魅力的な街ですよ!
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