リトアニアの首都ヴィリニュス

リトアニア

南イタリアに滞在した後は、空路フィンランドのヘルシンキ経由で、リトアニアの首都ヴィリニュス (Vilnius) へ。

北欧フィンランドからバルト海を挟んだ南側には、「エストニア」「ラトビア」「リトアニア」という3つの国が並んでいて、これらの国々を総称して「バルト3国」と呼びます。バルト3国のうち、エストニアには昔訪れたことがあるので、今回のヨーロッパ旅では、リトアニアとラトビアという2つの国を訪れてみることに。。。

ヘルシンキからリトアニアの首都ヴィリニュスへは空路でたったの1時間。リトアニアの国自体はバルト海に面しているのですが、首都ヴィリニュスは海からは遠く離れた内陸部に位置しています。

実は、私、リトアニアという国や、ヴィリニュスという町について、全く知識を持っていなかったので、訪れる前はあまり期待をしていなかったのです。ところが、実際に訪れてみると、これが、とーっても私好みの街でね。ヴィリニュスには早朝到着で2泊したので、丸々2日間観光する時間があったのですが、もう1泊ぐらいしたかったな~と思うぐらい、この街が気に入ってしまいました。

旧市街の美しい街並み

ヴィリニュスは、13世紀にリトアニア大公国の王の居城がこの地に造られたことを機に築かれた歴史ある町。欧州の中でも最大級の広さを誇る旧市街には中世から抜け出したかのような美しい街並みが残っていて、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

旧市街を代表する建造物が集まっているのが、旧市街の北部にある大聖堂広場

壮大な広場には、ヴィリニュス大聖堂・鐘楼・リトアニア大公宮殿という、白を基調とした3つの建造物と、ゲティミナスの像が建っています。

大聖堂広場に建つ鐘楼
ヴィリニュス大聖堂
リトアニア大公宮殿とゲティミナスの像

この大聖堂広場のすぐ北側にあるゲティミナスの丘は、13世紀にヴィリニュスの町の起源となったリトアニア大公国の王の城が建てられた場所。

城の大半は19世紀に帝政ロシアにより破壊されてしまいましたが、城の監視塔だったゲティミナスの塔が今でも丘の頂上に残っていて、ここからはヴィリニュスの旧市街を一望することができます。

大聖堂広場から旧市街を南へ向かって歩くと、カフェやレストランが数多く並ぶ素敵な通りや、石畳の細い路地、美しい広場が次々と現れます。

そして、ヴィリニュス旧市街には、数え切れないほどたくさんの教会が点在しています。

聖アンナ教会。赤煉瓦を使った細やかな細工が施されたファサードが見事。
聖キャサリン教会

旧市街に点在する教会は、大半がカトリック教会ですが、リトアニアは歴史的にロシアとの関係が深かったため、ロシア正教の教会も数多く見られます。

テオトコス大聖堂(ロシア正教会)
聖霊教会(ロシア正教会)

旧市街の南端まで歩いて行くと「夜明けの門」という、かつてヴィリニュスの町を取り囲んでいた壁に設けられた城門が現れます。

門には礼拝堂が併設されていて、聖母マリアの肖像画がおさめられている。
旧市街の外側から見た夜明けの門

ヴィリニュスの城門は全部で5つありましたが、現存しているのはこの夜明けの門だけです。

ヴィリニュスの街が気に入った理由は、街並みが美しいことに加え、趣ある古い建物を利用したセンスの良いショップやカフェ、レストランがたくさんある、という点。

素敵なお店が並ぶ旧市街の路地
古い建物を利用した素敵なカフェレストラン
テラス席のあるレストランがいっぱい!

可愛い民芸品のお店も多くて、ショッピングもとても楽しい街なんです。

道ゆく人もとてもおしゃれで、思わず見とれてしまうような美人が多いんですよー。

オルタナティブな雰囲気が漂う「ウジュピス地区」

旧市街の東にあるウジュピス地区は、1997年に独立共和国を宣言したという、ちょっとユニークなエリア。

独立共和国と言っても正式に認可された国家ではありませんので、特に国境があるわけではありません。旧市街からヴィリニャ川に架かる橋を渡ると、ウジュピス地区が広がっています。(ウジュピスというのは川向こうという意味だそうです。)

ウジュピス地区には芸術家が多く、オルタナティブで、ボヘミアンな雰囲気が漂っています。個性的なショップやカフェなども多くて、とても面白いエリアです。

地元の人たちの生活ぶりが垣間見えるハレス市場

旧市街の南には、ハレス市場という大きな市場があります。

1905年に建造された市場内には、生鮮食品や生活用品などを売る店がずらりと並んでいて、地元の人たちの生活ぶりを垣間見ることができます。

私が訪れたのは6月だったので、美味しそうなチェリーやベリー類がたくさん売っていましたよ!

KGB博物館

ヴィリニュスは、第二次世界大戦中にソ連やナチス・ドイツからの侵攻を受け、第二次世界大戦終戦後はソ連の一部となりました。第二次大戦中には、ヴィリニュスに住んでいた多くのユダヤ人がナチス・ドイツにより虐殺され、戦後は、ソ連からの独立を望む多くのリトアニア人が、投獄・殺害されたり、シベリアに強制連行されたりしました。

そんなリトアニアの苦難の時代を学ぶことができるのが、新市街にあるKGB博物館です。

KGB博物館となっているこの建物は、かつてKGB(秘密警察)本部があった場所。地下には、KGBが実際に使っていた牢獄や拷問部屋なども残っています。

リトアニアがソ連から独立したのは、1991年のこと。ヴィリニュスの美しい旧市街を歩いていると、わずか30年前まで過酷な時代が続いていたとは、とても想像できません。

でも、KGB博物館を訪れた後で、ふと思いました。屋外のテラス席でのんびりと食事をしたり、お洒落な人が多かったり、オルタナティブな雰囲気溢れるウジュピス地区があったりと、ヴィリニュスの人たちがとても自由を謳歌しているように感じたのは、こういう苦難の時代があったからこそなのかなあ、と。。。

ヴィリニュスのおすすめホテル

ヴィリニュスでは、Courtyard Vilnius City Center というマリオット系のホテルに宿泊しました。

2018年にオープンした新しくて清潔なホテルで、宿泊料金もお手ごろ。

場所は新市街になるのですが、旧市街のすぐ北側にあるので、ホテルから旧市街の大聖堂広場まで徒歩10分弱。

私たちの泊まった部屋の窓からは、ゲティミナスの塔も見えました。

設備的にも立地的にもとても気に入ったのですが、更に気に入ったのが、ホテルの中にある Solt Dining というレストランでの食事!

カジュアルな雰囲気のレストランなんですが、ここのお料理が、と~っても美味しくてね。

このレストランは、このホテルに宿泊してなくても、足を運ぶ価値があると思います。

おすすめのホテルです!!

→ Courtyard Vilnius City Center

コメント

  1. 藤原和夫 より:

    お久し振りです。 本年5月29日にツァーでヴィリニュスを訪れましたので、ほぼ同じ頃ヴィリニュスにいらっしゃったのですね。写真の数々、懐かしく拝見させて頂きました。 と言っても、写真の中で、はっきり思い出せるのは、夜明けの門とヴィリニュス大聖堂くらいですから、我が記憶力の好い加減さに嘆いています。 リトアニアでは、どちらかと言えば、カナウスの日本領事館跡の方が記憶に残っているかも知れません。

  2. 藤原和夫 より:

    すみません間違えました。 カナウスではなくカウナスでした。

  3. sowhat より:

    藤原さん、こんにちは。同じような頃にリトアニアを訪れていらっしゃったとは、奇遇ですね!
    私はヴィリニュスの街が大変気に入ったのですが、確かに観光名所的な場所は少ないですよね。
    私は、カウナスには訪れなかったんです。カウナスも歴史ある美しい街のようですね。

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