2017年5月~6月 ヨーロッパ旅行
シビウに2泊した後はブラショフへ移動。シビウからブラショフへは、鉄道で3時間近くかかります。車両はちょっと年季が入ってましたが、普通に快適だし、時間も正確でした。ルーマニア国鉄のウェブサイトでは、オンラインでチケットを買えるので、便利です。
ブラショフ (Brasov) は、ルーマニアでは、首都ブカレストに次いで、2番目に大きな都市。鉄道駅の周辺は、共産圏だった頃の味気ないビルがたくさん建っていて、全く魅力的じゃないんですが、鉄道駅から3キロほど離れた旧市街に着くと、そこは別世界!!中世の素敵な街並みが広がっています。
ブラショフの旧市街の背後には山が聳え立っているので、緑も多くて、とても気分がいい!!
ブラショフも、サクソン人(ドイツからの移民)によって築かれたトランシルバニア地方の町なので、歴史的にはシビウと非常に似ているのですが、シビウとはまた違った雰囲気を持っています。
シビウの町は可愛らしい田舎町という感じでしたが、ブラショフは、シビウよりも優雅で洗練された感じがします。
お洒落なカフェやレストランもたくさんあって、散策がとても楽しい町です。
ブラショフの旧市街には、黒の教会 (Biserica Neagra) というルター派(プロテスタント)の教会が聳え立っています。
14世紀後半から約100年かけて建てられた教会ですが、17世紀後半にハプスブルグ軍に攻撃された際に火災となり、外壁が黒く焦げてしまったことから「黒の教会」と呼ばれるようになったんだそうです。
一方、こちらは、旧市街のスファトゥルイ広場に面したルーマニア正教のカテドラル (Catedrala Ortodoxa Sfanta Adormire a Maicii Domnului)。
一見教会には見えないんですが、広場に面した建物の入口を入ると通路があって、その通路を通り抜けると中庭になっていて、そこに教会が建ってるんです。
で、このルーマニア正教のカテドラルの内部が、これまた素晴らしい!!
ルーマニア正教の教会内部って、本当に厳かで美しいですね。
ちなみに、サクソン人がブラショフを統治していた当時は、ルーマニア人は、ブラショフの城壁の中へ入ることはできなかったので、このルーマニア正教の教会は、19世紀に入ってから作られたものです。比較的新しい教会だからか、ガイドブックにも載ってないのですが、一見の価値ありです。
ブラショフには、旧市街を囲んでいた城壁が今でも残っているのですが、この城壁の外側には遊歩道があります。
小川も流れていて、緑も多くて、思わず深呼吸がしたくなる散歩道。
この遊歩道からアクセスすることができる黒の塔 (Turnul Negru) からは、旧市街を一望することもできます。
その昔、サクソン人がブラショフを統治していた頃は、ルーマニア人は、ブラショフの城壁の中へ入ることはできなかった、と書きましたが、その当時、ルーマニア人が住んでいたのが、ブラショフの旧市街の外にあるスケイ (Șchei) というエリアです。
スケイ地区はブラショフ旧市街から歩いてすぐ近くにあるのですが、旧市街とはまた少し違った雰囲気があって、とても面白いエリアです。
こちらは、スケイ地区にあるルーマニア正教の聖ニコライ教会 (Sf. Nicolae)。
訪れた時間が遅かったので中には入れなかったのですが、教会の外壁も古いフレスコ画で覆われていて、見ごたえのある教会でした。
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さて、ブラショフでは、ヴィラ・カタリーナ(Vila Katharina)という旧市街にある小さなブティックホテルに宿泊しました。
こちらのホテル、部屋数がたった3室しかありません。私たちが泊まったのはオニキス (ONIX) という部屋。
自然光がたっぷり入る明るい部屋、花が飾られた美しい窓辺、寄席木細工で作られた美しい床に、広々とした空間、ぴかぴかに磨かれたアンティーク家具やシルクレースのカーテン、クリスタルのシャンデリア、とゴージャスでエレガントな内装。中世ヨーロッパの貴族の館に訪れたような気分にさせてくれる素敵なお部屋で、めっちゃ快適でした。
朝食も、英国風、ロシア風、フランス風、トランシルバニア風、といったテーマから選べるようになっていたのも楽しかったし、ホテルのスタッフの方もとても柔かで感じが良く、大満足。
ホテルの場所も、旧市街の中心のスファトゥルイ広場から徒歩3分、黒の教会から徒歩2分なので、ロケーション的にも最高です。
このホテルは超おすすめですよ!
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