2023年9月~10月 英国 + ロードス島
レディングから高速鉄道でに乗って約2時間、デボン州の州都 エクセター(Exeter)にやってきました。
前回エクセターを訪れたのは12年前のこと。ヒースロー空港でレンタカーを借りてコーンウォール州へと向かう途中に1泊しただけだったので、それほどじっくりと見て回る時間はなかったのですが、いい街だなあと好印象を持った覚えがあります。(→ その時のブログはこちら)
今回は、まずエクセターに1泊して、その後レンタカーでデボン州を周り、最後にまたエクセターで1泊と、エクセターには合計2泊。町のど真ん中に泊まったので、エクセターの街を思う存分楽しむことができました。
エクセターは、派手な観光名所は少ないんだけど、とても居心地の良い町。古い歴史を持つ町ですが、決して時代に置いてきぼりにされたような町ではなく、今も発展し続ける町。古いものと新しいものがうまく共存していて、大学もあるので若者も多く、活気があります。今回エクセターを再訪して、ますますこの町が好きになりました。
エクセターの見どころ
エクセターの一番の見どころは、エクセター大聖堂(Exeter Cathedral)です。
1400年に完成したこの大聖堂は、荘厳な外観も美しいんですけど、内部も、リボンを束ねたようなデザインの天井がとても美しい!
大聖堂の周りは芝生が敷き詰められた広場になっています。
犬を連れて散歩をしている人もいれば、立ち話をしている人もいれば、芝生に座ってくつろいでいる人もいて、まさに、地元民の憩いの場って感じ。この、田舎町らしいほのぼのとした雰囲気も、エクセターならではの魅力です。
エクセターの町の起源は、ローマ時代にまでさかのぼります。西暦200年ごろにローマ人によって築かれた城壁が、今現在も町のあちこちに残っています。
中世(11世紀)になると、そのローマ時代の城壁を利用して、ルージュモント城(Rougemont Castle)というお城も建てられました。かつてルージュモント城があった場所には、今現在18世紀に建てられた旧裁判所の建物が建っていて、エクセター城と呼ばれるイベントホールになっています。なので、決して中世のお城がそっくりそのまま残っているわけではなく、イベントホールなので城内の見学もできないのですが、エクセター城の周辺には、ルージュモント城時代のゲートハウスや塔が残っていて、ちょっとした遺跡巡り気分が楽しめます。
エクセター城を取り囲むローマ時代の城壁やルージュモント城時代の塔などは、エクセター城に隣接するルージュモント・ガーデン(Rougemont Gardens)とノーザンヘイ・ガーデン(Northernhay Gardens)からアクセスすることができます。
また、エクセター城へと続くキャッスル・ストリート(Castle Street)周辺も、可愛いカフェやバーなどが並んでいて、趣があるエリアです。
エクセターの街の中心となるのが、大聖堂の西側を南北に走る ハイ・ストリート(High Street)という通りです。ショップやレストランなどがずらりと並びます。
そして、エクセターのセントラル駅からハイ・ストリートに向かってのびるクイーン・ストリート(Queen Street)も、とても賑やかな大通り。
また、クイーン・ストリートの裏手にあるガンディー・ストリート(Gandy Street)という細い路地には、かわいいお店がたくさん並んでいて、とても魅力的です。
エクセターの町の中心部には、ギルドホール・ショッピングセンター(Guildhall Shopping Centre)とプリンセスヘイ(Princesshay)という2つの近代的なショッピングモールもあります。とても大きなショッピングセンターなのですが、大通りに面したところには歴史的な建物が並んでいるので、表通りを歩いているだけでは、近代的なショッピングセンターがそこにあるようには見えません。古い町の景観を壊さないように、とてもうまく街づくりがされているなあ、と感心します。
さて、町の中心部を散策したら、今度は、エクス川方面へと歩いてみましょう。
町の中心からハイ・ストリートを南に向かって歩くと、道の名前がフォア・ストリート(Fore Street)に変わります。フォア・ストリートをさらに南に向かって歩き、その後フォア・ストリートの1本東側にあるステップコート・ヒル(Stepcote Hill)という古~い石畳の坂道を下ると、ウェスト・ストリート(West Street)という道に突き当たります。
この交差点には、可愛い仕掛け時計のついた教会やチューダー様式の建物が建っていて、まるで中世にタイムスリップしたかのような雰囲気。
ここは、かつて、町を取り囲む城壁の西門があった場所でもあり、チューダー様式の建物の横には、ほんの少しだけローマ時代の城壁も残っています。
ここから運河沿いに東へ少し歩き、坂道をたらたらと降りていくと、キーサイド(Quayside)と呼ばれるエクス川の川岸に到着します。ここは、かつて、エクス川(River Exe)の港があった場所です。
エクセターは17世紀~18世紀にかけて毛織物工業で大変栄えた町です。この港は、エクセターで製造された毛織物をヨーロッパ各地へ輸出するための重要な貿易港でした。
今では、当時の建物や倉庫を利用した飲食店やショップが並ぶ、観光スポットとなっています。
この日はお天気が悪かったので人影もまばらですが、テラス席のあるレストランやカフェも多く、お天気の良い日に来たら楽しそうです!
このキーサイドのエリアは、町の中心から1キロほど。
エクセターの町は比較的こぢんまりとしているので、徒歩で観光できるのもうれしいですね。
エクセターのおすすめホテル
エクセターでは、ホテル・インディゴ(Hotel Indigo)というホテルに宿泊しました。
ホテルインディゴは、インターコンチネンタル系のブティックホテル。レンガ造りのレトロな建物で、客室の内装もとーっても素敵。
2022年12月に開業したばかりの新しいホテルなので、設備も新しくて、とても快適でした。
このホテルの最も気に入ったところは、そのロケーション。
エクセターの町の繁華街のど真ん中にあって、大聖堂も歩いてすぐそば。こんなにも観光に便利なホテルは他にないと思います。私はこのホテルがとても気に入りました。
ひとつだけ、マイナスの面を挙げるとすると、このホテルがある場所は、一般車が入ってこれないエリアにあるので、タクシーでホテルの正面までやって来れないこと。でも、ホテルから200mほどのところまではタクシーで入って来れるし、そこからホテルまでの道も平らなので、大きなスーツケースを持っていても簡単に歩けます。
また、当然ながら、ホテルには駐車場がありませんので、車(レンタカー)で旅をしている人は、ホテルから離れた駐車場に車を停めなければなりません。駐車場が必要な場合は、ホテルから300mほど離れたところにあるプリンセスヘイの駐車場を利用する人が多いようです。
ちなみに、エクセターのセントラル駅からホテルインディゴまでも、400mほどの距離なので、十分に徒歩圏内です。
ということなので、「荷物がいっぱいあるから、絶対タクシーでホテルの正面まで行きたい!」とか、「足が不自由なので、タクシーでホテルの前まで行けないと困る。。。」という方には、このホテルはおすすめできませんが、少し歩いても構わないなら、このホテルは非常におすすめです。
エクセターのレンタカー情報
エクセターの町の主な見どころは徒歩で周ることができますので、エクセター観光にはレンタカーは必要ありません。また、町の中心部には一般車が侵入できないエリアもありますし、駐車場を見つけるのも面倒なので、エクセターの町ではレンタカーはないほうが便利だと思います。
私たちは、鉄道で到着後、まずエクセターで1泊し、その翌朝レンタカーを借りて、デボン州の田舎町をレンタカーで巡る旅に出かけました。そして、エクセターに帰ってきた時も、まずレンタカーを返却してから、エクセターのホテルに向かい、エクセターで1泊しました。
エクセターでレンタカーをピックアップする時に、ちょっと不便に感じたのが、レンタカーオフィスのロケーションです。エクセターには、大手レンタカー会社の営業所が揃っているのですが、どの営業所も、町の中心から離れた場所にあるんです。
私たちは、レンタカーを借りる前後はエクセターのホテルに泊まったので、ホテル⇔レンタカー営業所の移動はタクシーを使いましたが、レンタカー会社によっては、エクセターセントデイビッド駅(高速鉄道の発着駅)まで送迎をしてくれるところもあるようです。鉄道で到着してすぐにレンタカーを借りたい場合は、そういった送迎サービスを提供しているレンタカー会社を利用するのも一手です。
ロンドンからエクセターへのアクセス
ロンドンからエクセターまでは高速鉄道で約2時間半。ロンドンの発着駅はパディントン駅(London Paddington)、エクセターの発着駅はエクセター・セントデイビッド駅(Exeter St Davids)となります。エクセター・セントデイビッド駅は、エクセターの町の中心からは少し離れていますが、セントデイビッド駅で各駅停車に乗り換えて1駅乗ると、エクセター・セントラル駅(Exeter Central)に到着します。
ロンドン⇔エクセターの鉄道は、Great Western Railway という鉄道会社によって運行されています。私が乗った高速鉄道は、ブリティッシュグリーンの渋い色合いの列車で、車体は日立製でした。
チケットは、Great Western Railway のウェブサイト(→こちら)から簡単に予約できます。ちなみに、イギリスに限らず、ヨーロッパの鉄道は、早く予約すればするほど、料金が安くなる場合が多いです。なので、早めに予約を入れることをおすすめします。
また、イギリスの鉄道にはレイルカードという割引制度があります。次の項にまとめておきましたので、是非参考にしてくださいね。
鉄道旅にお得なレイルカード
イギリスの鉄道には、レイルカード(Railcard)という大変お得な割引制度があります。
様々な種類のレイルカードがあるのですが、私たちがよく使うのは、Two Together Railcard というもので、二人一緒に旅行をするとチケット代が約3割引き(正確には1/3引き)になります。
Two Together Railcard を発行してもらうには2人で30ポンドかかりますが、有効期間内(発行から1年間)であれば何度でも割引チケットを買うことができます。イギリス国内ほとんどの鉄道路線で適用になるので、とても使い勝手が良いです。例えば、私たちの今回の旅では、レディング→エクセター→ロンドンの高速鉄道に加え、ロンドン⇔ガトウィック空港間の鉄道、ロンドン⇔オックスフォード間の鉄道、さらには、ヒースロー空港からレディングまでの空港バスまでも、Two Together Railcard による割引が使えました。
Two Together Railcard は、二人で同じ電車に乗ることが前提となるレイルカードですが、このほかにも様々なレイルカードがありますので、一人旅の方や、3人以上のグループの方なども、使えるレイルカードがないか、是非チェックしてみてください。各種レイルカードは、ウェブサイトから購入することができます。(→レイルカードのウェブサイトはこちら)
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