2019年5月~6月 ヨーロッパ旅行
スペイン・ガリシア州のビーゴに2泊した後は、ポルトガル北部のポルトへ移動。ビーゴーポルト間はAutnaという会社の高速バスで約2時間。ちなみに、スペインとポルトガルは時差が1時間あるので、朝9時にビーゴを出発して、10時頃にポルトに到着しました。
ドウロ川の河口部に位置するポルト(Porto)は、大航海時代(15世紀~17世紀)に貿易や造船業で栄えた港町。ユネスコの世界遺産にも登録されているポルトの歴史地区は、ドウロ川の北岸に広がっています。
ポルトの歴史地区は、徒歩での散策がとても楽しいのですが、この町、とーっても坂が多いんです。初日は、ポルトの町の地形(高低差)が理解できておらず、単に地図を見ながら歩いていたので、坂や階段の上り下りを一体何回繰り返したことか!!2日目になってようやく「あれれ?この道をこっちに真っすぐ歩けば、昨日あんな坂道を登らなくてもよかったわけ?」と気付いたり。。。(笑)
あっちこっち、色んな坂道を登ったり下りたりして歩き回ったおかげで、可愛いお店が並ぶ路地に迷い込んだり、観光客があまりいないノスタルジックな風景に出会ったりすることができたのは幸いでしたが、最初にポルトの地形が把握できていれば、もうちょっと体力を温存して効率よく回れたのにな~、と思います。
ということで。。。 私の経験を踏まえて、「こう回れば、ポルトの町を徒歩で効率よく観光できるよ!」という、おすすめ散策ルートを4コース作ってみました。(下の地図をクリックすると拡大します。)
ポルト散策ルート [1]
サン・ベント駅から、ドン・ルイス1世橋の上段・南岸の展望スポット・大聖堂という標高の高いエリアにある観光スポットを一気に回ってから、趣ある路地を下って、川岸のカイス・ダ・リベイラ地区まで降りていく、というルートです。大聖堂から川岸までは標高差がかなりありますが、下り道なので楽に歩けます。 → 散策ルートマップはこちら
サン・ベント駅 (Estação de São Bento)
ポルトの町には、アズレージョと呼ばれる装飾タイルで壁を覆った建造物がたくさんあります。サン・ベント駅構内には、エンリケ航海王子のセウタ攻略など、ポルトの歴史が描かれたアズレージョが壁一面に広がっています。
サン・ベント駅のアズレージョを観た後は、駅前の大通り (Av. D. Afonso Heriques) をまっすぐ南へ向かって歩くと、ドウロ川に架かるドン・ルイス1世橋の上段に到着。
ドン・ルイス1世橋 (Ponte de Dom Luís I)
1886年に建造された上下2層になった橋。上段はメトロと歩行者、下段は車と歩行者が通行できるようになっています。
橋の上段を歩いて、ドウロ川南岸に渡りましょう。
橋の上段を渡ってすぐ右手の展望台と、左手の高台に建つ修道院前の広場からは素晴らしい眺望が楽しめます。
展望スポットからの眺望を楽しんだら、川岸には下りずに、再び橋の上段を渡って北岸に戻り、先ほど歩いてきた道を大聖堂まで戻ります。
ポルト大聖堂 (Sé Catedral do Porto)
大聖堂内部の回廊は、とても美しくて必見。
回廊の壁も、見事なアズレージョで飾られています。
大聖堂の内部を見学したら、細い路地の坂道を降りていきます。
この周辺は、景色の良い展望スポットや、趣のある細い路地があり、とても散策が楽しいエリアです。
メルカドーレス通り (Rua dos Mercadores) という細い路地を下っていくと、川岸のカイス・ダ・リベイラ地区に到着します。
ポルト散策ルート [2]
サン・ベント駅の西側のエリアを散策し、昔ながらの風情が残るミラガイア地区を経由して、川岸のカイス・ダ・リベイラ地区まで降りていく、というルートです。ミラガイア地区は急な坂道や階段が多いエリアですが、このルートは下りなので簡単に歩けます。 → ポルト散策ルートマップはこちら
リベルダーデ広場 (Praça da Liberdade)
サン・ベント駅の西にある大きな広場。南北に細長く伸びる広場の周囲には、壮麗な建造物が並んでいます。
リベルダーデ広場からクレリゴス通り (Rua dos Clérigos)を西へ向かって歩いていくと、正面にクレリゴス教会とクレリゴスの塔が見えてきます。
クレリゴス教会 (Igreja dos Clérigos)とクレリゴスの塔(Torre dos Clérigos)
ここから少し歩いたところには、世界一美しい書店と言われるレロ書店 (Livraria Lello) や
アズレージョが美しいカルモ教会 (Igreja do Carmo) があります。
カルモ教会の南にあるコルドアリア公園 (Jardim da Cordoaria) の並木道を通り抜け
ここから南へ下っていくドウトール・バルボザ・デ・カストロ通り (Rue do Dr. Barbosa Castro) には、タイルで装飾された建物がずらりと並んでいます。
この周辺はミラガイア地区 (Miragaia) と呼ばれるエリアで、石畳の細い坂道が迷路のように続いています。
洗濯物のたなびく鄙びた建物が並び、ノスタルジックな雰囲気が漂い、観光客は殆ど見かけませんでしたが、私はこのエリアがとっても気に入りました。
ひっそりとしたミラガイア地区の坂道や階段を下っていくと、川岸の大通りに到着。この通りには、レトロなトラムも走っています。
大通りを左手に進み、サン・フランシスコ教会へ。
サン・フランシスコ教会 (Igreja de São Francisco)
教会内部の写真撮影は禁止なので、残念ながら写真はありませんが、金泥細工で覆われた教会内部は豪華絢爛。必見です!
サン・フランシスコ教会を見学した後は、向かいにある聖ニコラス教会 (Igreja Paroquial de São Nicolau) の脇道を抜けて。。。
階段を降りていくと、川岸のカイス・ダ・リベイラ地区に到着します。
ポルト散策ルート [3]
ドウロ川北岸のカイス・ダ・リベイラ地区と南岸のヴィラ・ノヴァ・ディ・ガイア地区を観光し、フローレス通りを通ってサン・ベント駅まで戻るというルート。こちらは標高の低い川岸のエリアから標高が高いサン・ベント駅へ向かって歩くコースですが、緩やかな登り坂なので、簡単に歩くことができます。散策ルート1や散策ルート2を歩いた後、こちらの散策ルート3を歩いてサン・ベント駅まで戻るのがおすすめです。 → 散策ルートマップはこちら
カイス・ダ・リベイラ地区 (Cais da Ribeira)
ドウロ川北岸の川岸に広がるカイス・ダ・リベイラ地区。
川沿いにはレトロでカラフルな建物がずらりと並び
観光客もいっぱいいて、まるでおもちゃ箱をひっくり返したような、賑やかで楽しいエリアです。
カイス・ダ・リベイラ地区には飲食店もたくさんあるので、このエリアでゆっくりランチを取るのがおすすめです。
カイス・ダ・リベイラ地区を楽しんだ後は、ドン・ルイス1世橋の下段を渡って、ドウロ川の南岸へ。
ドウロ川南岸は、ヴィラ・ノヴァ・ディ・ガイア地区 (Vila Nova de Gaia) と呼ばれ、川岸には、ポートワインのワイナリーが並んでいます。
ヴィラ・ノヴァ・ディ・ガイア地区を散策した後は、再びドン・ルイス1世橋の下段を渡り北岸に戻り、エンリケ航海王子広場 (Jardim do Infante Dom Henrique) へ。
ポルト出身のエンリケ航海王子は、アフリカ大陸のセウタ攻略に参加するなど、大航海時代の先駆者として知られている人物です。広場の中央には、エンリケ航海王子の銅像がたっています。エンリケ航海王子広場の近くには、エンリケ航海王子の生家 (Casa do Infante) も残っています。
広場から、ドウトール・ソウザ・ヴィテルボ通り (Rua do Dr. Sousa Viterbo) を北へ進み、賑やかなフローレス通り (Rua Das Flores) へ。
フローレス通りは、カフェやショップが並ぶ素敵な通り。
この通りを東へ向かってまっすぐ歩くと、サン・ベント駅に到着します。
ポルト散策ルート [4]
メトロのボリャオン駅からスタートして、サンベント駅の東側にあるボリャオン市場やアルマス礼拝堂、サント・イルデ・フォンソ教会などを回るルート。 → 散策ルートマップはこちら
ボリャオン市場 (Mercado do Bolhão)
色んな街の市場を訪れるのが大好きな私。ボリャオン市場を訪れるのを楽しみにしていたのですが、市場についてみると、なんと、ただいま、全面改装中で、臨時の仮設市場に移転との張り紙が。。。
ということで、すぐ近くにある臨時の仮設市場を訪れてみました。
仮設市場は、モダンなショッピングセンターの地下にあって、なんだか、デパ地下みたいな雰囲気で、がっかり。。。
改修工事は2020年に完了する予定だそうです。
アルマス礼拝堂 (Capela das Almas)
メトロのボリャオン駅のすぐ近くにある小さな教会。教会の外壁全面がアズレージョで覆われていて見事!
アルマス礼拝堂からは、サンタ・カタリーナ通り (Rua de Santa Catarina) を南へ向かって歩きます。
サンタ・カタリーナ通りは、ショッピング街として人気の通りらしいのですが、個性のない大型店舗なども多く、私はあまり魅力を感じることができませんでした。
マジェスティック・カフェというクラッシックな老舗カフェを通り過ぎて1ブロックほど歩くと、サント・イルデ・フォンソ教会が建つバターリャ広場 (Praça da Batalha) に到着。
サント・イルデ・フォンソ教会 (Igreja de Santo Ildefonso)
アズレージョで覆われたファサードが美しいサント・イルデ・フォンソ教会
バターリャ広場から1月31日通りをまっすぐ西へ歩くとサン・ベント駅に到着します。
現在ボリャオン市場が改修工事中、ということもあり、この散策ルートは他のコースに比べると、ちょっと魅力に欠ける感じ。でも、アルマス礼拝堂はとても美しく必見です。
ポルトのおすすめレストラン
私がポルトで訪れたレストランの中で、もっとも気に入ったのが、カイス・ダ・リベイラ地区にあるJimao Tapas e Vinhosというお店。
注文したもの全てが美味しくて、店員さんも感じが良くて、このお店、とーっても気に入りました。
リベイラ広場とメルカドーレス通りの角にある小さなお店です。
Praça da Ribeira – 11/12 4050-553 Porto
ポルトで泊まったホテル
ポルトでは、シェラトンホテル (Sheraton Porto Hotel & Spa) に泊まりました。
近代的なホテルなので、特にポルトガルらしさを感じるホテルではありませんが、客室も広くて、非常に快適でした。
歴史地区からは4キロほど離れているので、訪れる前は、その点がちょっと気にかかっていたのですが、実際に訪れてみると、ホテルの近くにはFrancos というメトロの駅があり、Francosから歴史地区まではメトロで10分ほどなので、特に不便に感じることはありませんでした。
ホテル周辺は、閑静な住宅街と近代的なオフィスビルが入り混じった感じのエリアです。
1泊しかしないなら、歴史地区のホテルに泊まったほうがいいと思いますが、2泊以上するなら、ここも悪くないと思います。
ポルトで買ったお土産「マッサ」
ポルトガルに行ったら絶対買って帰りたいと思っていたのがこちら。
マッサ (Massa) というポルトガルの調味料です。
マッサというのは、赤ピーマンを塩漬けにして発酵させ、ペースト状にしたものなんですけどね、単なる赤ピーマンのサルサとは違い、ものすごーい旨味があるんです。
私が買ってきたこのマッサは、特にグルメショップで買った高価なものではなく、ホテルの近くのスーパーマーケットで買ったものなので、正直それほど期待してなかったんですけど、いや~、美味しいのなんのって!
お肉やお魚に、下味として塗りたくって焼くだけで、ものすごく旨味が出るし、サラダのドレッシングに入れたり、和え衣にちょこっと加えたりしても美味しいし、まさに万能調味料。
ポルトガルに行ったら、お土産におすすめですよ!
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